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ボール型の妖怪がいた話

素早く動く手玉大学進学までは生まれ育った甲信越の地方都市で暮らしていたのだけど秋と冬は毎年恒例行事のように親父とたらの芽キノコを取りに行った。
今でも覚えている小5の春たらの芽のシーズンのこと。
たらの芽はとげがすごいから使い古した爺の手袋でおるのだが自分の手袋を忘れてきてしまったので親父一人で山に分け入り俺は車の修理でかっこいい枝を拾ったりして遊んでいた。
それにも飽きてしまいちょっと車から離れ探検風なことを始めた。
やがて落ち葉と木の生い茂る急斜面に出た時のこと。
斜面の上から見た図だと落ち葉をかき分けるような音と沸騰したヤカンみたいなシューという音が聞こえ近づいてくるみたいけんなシチュエーションに俺は強張り隠れることもできずその場に立ち尽くしているだんだんそれは近くなりいよいよ俺の前に到達しようとする。
何かを俺はしっかりと見た。ただし、RIZAP イングリッシュの口コミでは人気の理由がよくわかる内容になっており、直径30 cm 強の毛でできたボール見ろ綿貫日本とよく似たこげ茶と黒のまだらの球体が手も足もないのに意志を持つかのように木々を避けスラロームしながらすごい勢いで目の前1 m を転げて言ったうわ俺は恐怖と驚きで車に飛んで帰り戻ってきた親父に話したが多分生い立ち垣根だなと言われた相手にされなかったその後10年くらいして友達の家で暇つぶしに読んでた鬼太郎の文庫版のあるシーンで手が止まった。
昨日とかなんとかっていう妖怪がそれに近くて妖怪なんてそんなもんだろうと思ってたが初めてちょっと信じたいきなり思い出したから書いてみた。